こんにちは、美容外科・形成外科医 兼 ハイクラス家庭教師MEDUCATE代表の細井龍です。 前回、医学部生物の基本的な勉強の仕方についてお話しました。オススメ参考書についても書きましたのぜひお読みください。
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  今回は、記述問題・実験考察問題への取り組み方を取り上げたいと思います。

記述問題へのアプローチ

基本的に、生物の伸びない生徒の記述の解答を見ていると、共通しているのが、生物用語を適切に綺麗に使えていないという点です。 例えば、超基本のタンパク質合成のくだりですが、生物の苦手な子に口頭で説明を求めると 「DNAからmRNAができ、そこにtRNAがくっついて、アミノ酸を運んできて、それが繋がってタンパク質になる」 という風に、非常に稚拙な文章を口にしてしまうわけです。記憶の定着が曖昧、かつ本番を意識できていない解答です。 定番記述に関しては、キーワードを明確に暗記し、問題形式に順応させなければなりません。 この問題のキーワードは、転写、翻訳。そして核内から細胞質への場所のシフトの記載がポイントになってきます。 「核内で、DNAの二重らせん構造がほどけ、その一方を鋳型としてmRNAに遺伝情報が転写される。mRNAは細胞質基質に移動し、リボソームと結合し、そこにmRNAの持つコドンに対応するアンチコドンを持つtRNAが特定のアミノ酸を輸送してくる。アミノ酸同士がペプチド結合することでポリペプチドが合成され、その後、修飾を受け高次構造を経ることでタンパク質になる」 くらいは医学部受験生は数秒で答えてほしいものです。 「スプラシングについて書くか」や「翻訳という言葉を使うか」は、語句の指定や字数制限に合わせて調整しなければなりませんので、字数の縛りの中で生物用語を操る技術が非常に大事になってきます。 同じテーマでも、30字、60字、100字で内容を膨らませたり、逆に省略したり、と情報の優先順位を付けて単語選びをして、記述を書けるようにならなければなりません。 さも非常に難しいことかのように書いていますが、正直なところ、よく記述で出る分野は決まっていますので、例文をしっかり暗記すれば、そんなに難しくはないことです。 しかし、これも何度も書いて練習しない限りは習得し得ないので、根気よく手を動かすことが必要になります。模範解答を完全コピペできるようにしましょう。

実験考察問題へのアプローチ

実験考察問題に関しては、初見の問題に対する対応力表・グラフの見方が試されます。医学部の問題の中でよく見られるのは、わざと設定をややこしくしている問題ですね。正直なところネタ切れなんでしょう。 初期設定を少しわかりにくくすれば、問題の見た目は簡単に難しく出来ますから、そういった問題があるということを念頭に置いて、設定が面倒だなと思った時ほど、よく問題文を読んで図示するなどして、整理しましょう。 難しく書いているようで、案外しょうもない内容の考察だったりします。 生物思考力問題精講(旺文社)、新・考える問題100選(駿台文庫)などで初見の問題へのアプローチを鍛えておきたいところですが、正直、絶対でないだろこれ、というちんぷんかんぷんな問題もあるので、考察のあまり出ない大学志望の方は、vol.1で紹介した問題集を完璧に仕上げてください。
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生物思考力問題精講義(旺文社)
生物 新・考える問題100選(駿台文庫)
  あとは模試問題や過去問で初見の問題に対応していくのも一つの手だと思います。 正直、生物にこだわりまくって多大な時間をかけるよりは、化学や、数学など他の科目に注力した方がコストパフォーマンスがよくなります。なぜなら、生物はどうせ満点は取れないからです。 ここまでつらつらと語ってきましたが、自分一人で生物の知識を完璧にするのはやはり難しいです。自分に記述問題の暗記で完璧を課すのは、とても負担が大きく、考えただけでも嫌になる気持ちは非常にわかります。 そこをどこまで自分に厳しくやるかで合否が変わってきます。 自分で自分に厳しくすることが出来ないかもしれないと思うならば、すぐにMEDUCATEに連絡してください。あなたを強制的に律し、合格まで引きずりあげます。 自分に出来ること、苦手なことをしっかり見極め、悶々と一人で悩む時間を極力減らし、外注をうまく使うことで、無駄な浪人を減らし、あなたの人生は、効率的に上向きになるでしょう。  
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【著者プロフィール】 MEDUCATE代表/形成外科医/マイナビ家庭教師医学部受験コース監修責任者 細井 龍 渋谷教育学園幕張高校−千葉大学医学部卒 千葉大学医学部在学中から医学部受験指導に携わり、他塾で全く結果の出なかった生徒を独自のメソッドを用いて医学部などの難関大に何十人と送り込んできたカリスマ講師。某大手個人指導塾で最高ランクのプロ講師を務めてきた。 授業内容の濃さには他の講師とは一線を画すものがあり、情熱的でかつ理論的、効率的な授業を行う。精神論や脳科学的勉強法にも造詣が深く、具体的な勉強だけでなく、学習内容をどう効率的に自分の使える知識に昇華させるかを伝えることに重きを置いている。 医業の忙しさもあり、直接持てる生徒の数が限られてきたため、MEDUCATEを設立し、後進の育成と指導メソッドのマネジメントに従事し、他塾では行えない最高の教育環境を作り上げることを目指している。 2016年春よりマイナビ家庭教師医学部受験コースの監修責任者を務める。

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