こんにちは、美容外科・形成外科医 兼 ハイクラス家庭教師MEDUCATE代表の細井龍です。
前回までに化学攻略のポイントを説明してきました。また医学部化学の特徴解説などもしていこうと思います。今回は生物攻略のポイントについてお話しします。関連記事:【医者が教える化学勉強法 vol.1】医学部化学攻略のポイント
関連記事:【医者が教える化学勉強法 vol.2】参考書の選び方
生物は満点を取るのが難しい
生物は、満点を取るのが難しい科目と言われます。裏を返せば、しっかり勉強すれば安定して8割が取れますから、お得と考えることもできます。
個人的には、物理の問題の(1)で計算ミスして、方針は合っているのに計算がズレて大問全てを落とす生徒を何人も見ているので、物理は物理で、全か無かの法則が適応されるように感じてしまいます。この辺の認識は個人による嗜好の差が大きいでしょう。
なぜ生物が満点を取りづらいかというと、記述の要素があること、実験考察問題があること、の2つがあげられます。
記述や考察を嫌がるのは、やはり国語が苦手な生徒が多いように思います。国語が苦手で、ザ理系頭の人からすると、物理の公式と計算の世界の方が、合理的で確実性が高いように感じるのでしょう。
関連記事:医学部受験における国語の重要性(その1)
確かに生物は用語や字数をうまく操り表現するという国語的要素が含まれるため、どうしても国語が苦手だという人は避けても良いかと思います。
生物の基本的勉強方針
生物で絶対に落としてはいけない問題は、誰でも解ける知識問題ですので、まずは圧倒的な知識をつけることが最優先です。とりわけ難しい参考書を使う必要はありません。その次のステップは、その蓄えた知識を、様々な文字数に対応して文章化する手段を持つことが大事になってきます。
医学部受験でベースの参考書(テキスト)として薦めるのは、生物合格77講(東進ブックス)、大森徹の最強講義ですね。正直なところ、最高の参考書といったものが生物には少ないです。
生物合格77講 (ナガセ)
大森徹の最強講義117講義 (文英堂)
鉄緑会の生物のテキストはさすがの一言でしたが、一般販売されることはないでしょう。鉄緑会に通う人には何も言いません。鉄緑会のテキストを完璧にしてください。
ライバルを意識する
1年間の生物の勉強を通して市販の問題集は2〜3冊使うといいと思います。それに加えて資料集です。
網羅性の高い中等度レベルの参考書をベースとして、医学部生物に特化した物、実験考察問題に特化した物などを組み合わせますが、必ず最初に網羅性の高い最初の一冊を4周以上して完璧に覚えてください。
具体的にはセミナー生物、基礎問題精講、大森徹の最強問題集あたりでしょう。
セミナー生物基礎+生物(第一学習社)
生物(生物基礎・生物)基礎問題精講(旺文社)
大森徹の最強問題集159問 生物[生物基礎・生物](文英堂)
重要問題集を使用する場合は、解説が非常に煩雑ですので基礎知識が必要です。
2016 実戦 生物重要問題集 生物基礎・生物(数研出版)
それらを基本的にバツ段階付けを管理しながら3周したのちに、4周目と並行しながら大森徹の記述論述の解法へと移行します。うちの大学には記述はないから、とマークの勉強ばかりやっている私立医学部受験生いますが、それがあなたが合格できない理由です。
大森徹の生物 記述・論述の解法(旺文社)
あなたの志望校に受かっている人は、国立志望で記述対策をバッチリ仕上げてきている人たちです。国立に落ちて私立医学部に進学していたりするわけなのです。
つまり、記述が書けるということは、それだけその科目の理解深度が大きいということなのです。自分の志望校の問題形式よりも、自分のライバルたちが何を勉強しているかを念頭に置いて勉強しないと、僅差で負ける一因になります。
直前期にやりなさいとは言いませんから、早期から記述練習をしておきましょう。
自分でできないならばMEDUCATEへ。全部教えます。