【医者が教える化学勉強法 vol.1】医学部化学攻略のポイント
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こんにちは、美容外科・形成外科医 兼 ハイクラス家庭教師MEDUCATE代表の細井龍です。
今回は化学の勉強法についてお話しします。
結論からいうと、化学は最も簡単に成績が伸びやすい科目です。4月にほぼなんの知識もない状態から、9月の模試で偏差値60を超えることは可能です。
なぜ可能かと言うと、
知識問題と
パターン認識の延長で解ける問題がほぼ全てを占めるため、既定の問題集を完璧に覚えてしまえば、全て類似問題として処理できるからです。
実際、
化学の新標準演習レベルでも完璧に暗記できれば、駿台判定模試で満点近くを叩き出すことができます
何度も言っていますが、受験は一冊集中・凡事徹底を心がけましょう。
化学の勉強法
皆、学校の進度や問題集の進行に合わせて、理論化学から始めますが、化学の苦手な人は途中で何がなんだが、化学とは一体なんなのかと言う漠然とした疑問に苛まされて、挫折してしまうことが多いです。そこから化学の学習時間が減り、物理の方が楽しいだとか得意だとか言い出します。
先ほども言った通り、
最も成績即効性のある科目は化学です。もし化学がボトルネックになっている人は、必ず時間を割いて苦手意識を払拭しましょう。
さて、
化学の勉強法は、英語と類似しています。
英語が単語、熟語が習得できていないと成績が低迷するように、化学も基本知識が非常に重要です。
その中で後回しにされがちなものは、
無機化学の知識です。酸塩基や酸化還元などをやる前に、無機化学を一周しておくと非常にブロードな視点で化学を勉強して行くことができます。
すなわち、以下のようなルートです。
・周期表による元素の分類
・原子や分子、イオンなど物質の様々なあり方
・共有結合、イオン結合などの結合
・物質量の計算法
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・酸化・還元、電池、電気分解
・熱化学方程式
理論化学を、物質量の計算法までを終えた後に、無機化学を並行して進めて行くことを勧めます。無機化学の知識をまず暴力的に覚えることで、理論化学、有機化学の分野を横断的に見ることができ、化学でよくある「なんでこの反応が起きるんだ?」「一体全体何が起きているのかわからない」といった漠然とした化学反応式の悩みを解消することができます。
有機はパズルゲームですから、別分野と捉えてもらって良いです。
医学部の化学の攻略ポイント
医学部の化学の問題は、学校により特色や難易度、問題形式は大きく異なりますので、一概に言うことは出来ませんが、遺伝子関連や代謝系などの
生化学の絡みの問題が出やすいのは共通でしょう。
特に私立医学部には、化学部化学科の先生はいないので、教員で問題を作る学校は、問題作成時にどうしても自分の研究分野や専門分野に寄せてしまうのかもしれません。
その点で、生物選択者は有利です。生化学は生物と化学の融合分野ですので、生物の知識があると、かなり履修が楽になります。物理選択者にとっては不利な部分と言えます。
また、
医学部の場合、
基本的に時間制限は厳しく、高い計算能力が求められます。
普段、問題集などを計算機で早回ししている生徒もいますが、夏以降はそれはやめて、有効数字を間違えずにしっかり筆算を行う練習をしましょう。筆算を書く際には、必ず整理して書くことを勧めます。計算ミスがない人間はいません。計算ミスをするかもしれないと言う前提で、いつでも戻れるように整理した立式を心がけましょう。
理科2科目で120分などと時間が合算されている場合は、必ず両科目の問題を先に全て目を通し、優先順位をつけて解くことが不可欠です。または得意な方に少し時間を振り、苦手科目かつ解けなそうな問題は、すっ飛ばしましょう。化学の場合、知識問題は確実に取れるラッキー問題ですから、先に見つけて解いておき、確定得点しましょう。
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【著者プロフィール】
MEDUCATE代表/形成外科医/マイナビ家庭教師医学部受験コース監修責任者
細井 龍
渋谷教育学園幕張高校−千葉大学医学部卒
千葉大学医学部在学中から医学部受験指導に携わり、他塾で全く結果の出なかった生徒を独自のメソッドを用いて医学部などの難関大に何十人と送り込んできたカリスマ講師。某大手個人指導塾で最高ランクのプロ講師を務めてきた。
授業内容の濃さには他の講師とは一線を画すものがあり、情熱的でかつ理論的、効率的な授業を行う。精神論や脳科学的勉強法にも造詣が深く、具体的な勉強だけでなく、学習内容をどう効率的に自分の使える知識に昇華させるかを伝えることに重きを置いている。
医業の忙しさもあり、直接持てる生徒の数が限られてきたため、MEDUCATEを設立し、後進の育成と指導メソッドのマネジメントに従事し、他塾では行えない最高の教育環境を作り上げることを目指している。
2016年春よりマイナビ家庭教師医学部受験コースの監修責任者を務める。