前回に引き続き、とある家庭教師業者で社員として4年半働いた経験のあるTさんに、『家庭教師業界の実態』について匿名であることを条件にお話を伺いました。
前回記事:【元社員が暴く】家庭教師業者の実態①【月謝のカラクリ】
今回も他社の家庭教師で業務経験のある私が、その内部の実態に触れながら、家庭教師を選ぶ注意点についてお伝えしていきます。 前回の記事の最後で、『月謝額が安い(その代わりに教材費が高い)=教師のクオリティが低い』という観点から悪質な業者にひっかからないために、料金設定の方法についてはしっかりと確認してくださいという話をしました。 今回は
『チラシのカラクリ』
についてお伝えしたいと思います。入口は別でも出口は一緒
チラシやパンフレットなどに、「1コマ1000円~」「90分2000円~」と破格の料金を謳っているにもかかわらず、その広告内には、高学歴の、いかにも人の良さそうで高学歴な講師プロフィールが多く掲載されています。 結論からいえば、まずその教師は来ないと考えて良いでしょう。 理由としては、ただ写真を掲載しているだけだから、というのもありますが、そうではない場合もあります。 ここが一番のポイントです。実は、こういった会社は、家庭教師業の看板をいくつも掲げているだけで、全て同じ会社が運営しているケースがあります。つまり、どの入り口から入っても、結局同じ会社が運営しているため、教師も利益も全て共有なわけなのです。
それによって、いかにも在籍講師の質も高く、在籍数も多い会社だと見せかけることが可能となっています。しかし、実際にはこれらの講師は来るはずもなく、直接指定しても何かしらの理由を付けて断られるか、もしくはプラスで高額料金の請求をしてくるかのいずれかです。
※余談ですが、そもそも教師がいないという場合もあります。入会して1か月経っても教師が決まらず、やっときたと思っても指導のクオリティが低い、交代を申し出てもまた1か月待たされる、、、なんてことも多々あります。
また、その特性を生かした面談も行います。
例えば、A社・B社・C社(親元が同じ3社)とD社の計4社を比較検討した場合、A・B・C社はいずれかに入会してもらえればよいので、共謀してD社を貶めようとします。
3社が揃って「D社だけはやめた方がいいと思いますよ」「D社では伸びずにうちに入会する生徒が多くて」なんて言うわけで、そんなことを言われたら誰だって『D社はやめておこう』と思ってしまういます。
そうすることで、D社を除くいずれかに入会させ、利益を得るわけです。
繰り返しになりますが、こういった悪質な業者にひっかからないために、料金設定の方法についてはしっかりと確認してください。