こんにちは、現役医師の山本修太郎です。 前回に引き続き、

どのように夏期講習を活用すれば医学部合格に近づけるのか

について考えて行きたいと思います。
前回記事:【現役医師が考える】夏期講習の活用方法−1【医学部受験】

 データのカラクリ

大手予備校はこんな言葉で夏期講習の勧誘をしてきます。
私たちだからこそ持っている膨大な受験生のデータによると、合格者は平均〜コマの講習をとっています。また、あなたの志望校に合格している人は『〇〇先生の数III』や『医学部への英語』といった講習を受講しています。
この言葉にカラクリがあります。 こう言ったデータはいくらでも見栄えがいいように調節することが可能なのです。 私も実際にデータを解析している場面に立ち会っているわけではありませんし、あくまで批判的視点から眺めているだけで、特定の予備校を批判しているわけではありません。 しかし、予備校が配布する資料に目を通すと、こう言った統計的な処理方法について言及されているものは皆無で、本当に信頼できる情報なのか?と疑ってしまうものです。 医学とは、膨大量の過去の蓄積の上に成り立っています。過去の症例、研究を元に現在の医療のスタンダードが決定されています。その膨大な過去のデータが不適切に処理されてしまえば現在の医療も大きく変わってしまうでしょう。 数年前、ディオバン事件という事件が話題になりました。 新薬の開発過程において、患者データが不適切に扱われ、あたかも新薬が従来薬に優っているかのような研究結果が示されていました。データの処理というのはそれだけ慎重に行わなければなりませんし、データを示された側も批判的に吟味しなければならないものなのです。 リンク:ディオバン臨床研究不正事件まとめ

正しい夏期講習の活用

話を戻します。こうして多くの講習を取らされ、夏期講習の復習に追われ、それまでの学習の完成度が上がらず。ひどい時には夏期講習の復習すら完璧ではない。そう言った状況で下半期に突入してしまう学生を私は非常に多く見てきました。 では、夏期講習をどのように活用するか。 一言で言うと

予備校の夏期講習は、極力受講しない。

この一言に尽きると思います。 基本的に予備校のテキストは、夏期講習の受講を前提としては作られていませんし、通年のものを受講していれば内容は網羅できるのです。○○大対策講座なんて、夏休みに受ける必要性は全くありません。複数の大学を受験するのですから、まずはどこの大学でも対応できるような地力をつけることが先決です。

取る価値のある夏期講習

ここまでを読んで、「わかりました!夏期講習は受講しません!!!」と言う思い切りのある学生はほとんどいないと思います。無理もないでしょう。確かに受講しないという選択肢は現実的ではないと思います。 では、どういった講座であれば受講する価値があるのか。
・一限の授業
・そもそも人として好きな講師の授業
・センター科目の授業
こう言ったところでしょうか。夏休みは通常のスケジュールとは異なるので、生活習慣に変化が起き、リズムが崩れる可能性があります。そのため、定期的に一限の授業をいれ、リズムが崩れることを防ぎます。もしくは好きな講師の授業を受け、気分転換を図ります。 国公立を志望する学生であれば、夏休みに一度文系科目に触れることも今後を見据える上で良いと思います。基本的に私個人的には早期からのセンター対策には反対ではありますが、下半期の精神的にも不安定になってくる時期に文系科目全てを残しておくことが不安であれば夏休みに一度学習して起きましょう。 予備校の夏期講習ってそんな程度のものなの?と思われた方もいらっしゃるでしょうが、その程度なのです。

苦手な科目であればなおさら、講習を新たに取って消化不良分を増やすのではなく、今までやってきた未消化分を解消しましょう。そのための時間が夏休みです。

  冬期講習であれば話は変わってきますが、夏期講習については以上のようなことを頭に入れて講座を選択してください。 長くなってしまったので総括をします。

夏休みは今までの負債を返す時間。苦手な科目はなおさら。

受講するなら必要最低限を。

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【著者プロフィール】 MEDUCATEエグゼクティブ講師 山本 修太郎 千葉エリアチーフ 現役医師(東京慈恵会医科大学医学部卒) 医学部在学中から医学部受験指導に携わり、「正確な理解に基づく正確な知識を」をモットーに、大手塾トップ講師として活躍。生徒一人一人と向き合うスタイルで白熱した授業を展開させ、生徒の実力を引っ張り上げる指導を行う。 医学部卒業後も医師として働きながら、MEDUCATE現役医師スタッフとして後進の育成に従事している。

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