記事執筆者

沖 元介

MEDUCATE運営管理責任者

エグゼクティブプロ講師

今回は、MEDUCATEの運営の傍ら、学校や予備校に講師として所属している立場ということで、塾長の細井から休校中の学校や予備校の現状についてブログを書こう!!と、白羽の矢が立ってしまいました(笑)
冗談はさておき、特に受験生を持つ親御様は大きな不安を抱えていることでしょう。お気持ちは痛いほどにわかりますが、最初に2つ言わせていただきます。

1つ目は、学校も予備校も悪くないということです。

当たり前ですが、この未曾有の事態を学校も予備校も想定することなどできたはずがありません。緊急事態宣言を受けて、他業種の例に漏れず、教育に携わる多くの企業が転換期を迎えています。ただでさえ、保守的なイメージが強い学校をはじめ、多くの予備校や塾なども改革を余儀なくされ、現状で出来うる限り、最高の教育を提供しようと取り組んでいます。

2つ目は、保護者も悪くないということです。

ご家庭ごとに教育に対する熱意にはかなりの差があるのは、今に始まったことではありません。しかしながら、今回に限って言えば、熱意があってもどうすることもできない!という状況の方も多くいらっしゃるとことは、容易に想像がつくと思います。間違っても、ご自身の学校選び・塾選びが間違っていたと責任を感じるのは辞めましょう。

しかしながら、事実、この期間のご家庭での舵取りが、1年後の未来を大きく左右するのは間違いありません。どのような、対応をすれば良いかは、このブログの後半に書かせていただきます。

さて、前置きはこのぐらいにして、ここからは、
◯学校・塾・家庭ごとの取り組みについてのまとめ』
◯休校期間中にご家庭での取るべき対策
をご紹介したいと思います。
 

学校・塾・家庭ごとの取り組みについてのまとめ

◆学校の取り組み


私が行っている2校を比較しても状況は全く異なりますし、教え子の学校に聞いても本当に多種多様です。どこが良いというわけではないのですが、カギとなっているのは、ズバリICT教育への取り組みの差です。数年前から、『EdTech』という言葉が盛んに使われておりますが、【教育×テクノロジー】分野では、毎月のように新しいサービスやアプリ開発が進んでおります。それらを積極的に活用してる学校がこの度、多少なりともアドバンテージを取っているような印象を受けます。

まず、公立の中学校や高校では、県単位で取り組み状況が大きく異なります。全国的に見ると三重県の鈴木県知事などが頻繁に取り上げられ、最先端を走っていると有名な話です。
次に私学では、特に格差が広がっている印象です。全校生徒がタブレットを持っていて、全教室に電子黒板が完備され、授業内でも積極的にICT機器を使用している学校もあれば、いまだに教授のような先生が独自のプリントを配布し、親御さん世代と同じような授業を続けている学校もあります。

休校中の措置としては、『スタディサプリ』を見せて、それに該当する教科書の問題を解かせ、写真を撮って『ロイロノート』というアプリで管理しているところや、YouYube上に担当の先生の授業動画をUPし、視聴を促している学校もあります。どの学校も、HP上の掲示板などは使っているようで、学年やクラスごとに指示を出しているところは多いようです。郵送で大量の課題を配布しているところもあると聞きました(苦笑)

また、Zoomを用いて、双方向参加型の少人数授業を行ったり、時間を決めて質問ルームのような形で開放をしている学校などもあります。若い先生方の意見が通りやすい風通しの良い学校が比較的スムーズに導入できているようです。

ここで、ICT教育に注力していた学校がスゴイ!先見の目がある!良い学校だ!と言いたいわけではありません。はっきり言ってこれは、学校のブランディングの一環として、キャッチーなことに取り組んでいた学校が得た偶然の産物です。

保護者様からすると、隣の芝は青く見えるものですから、『うちの子の学校と比べて、よその子の学校は教育力が高いなぁ』と感じてしまう気持ちは痛いほどわかります。 しかしながら、現段階で最も重要なファクターは、『学校の指針を明確にしてくれているか。』『指揮を執る教員が目の前の状況から逃げずに現状を打開しようと行動してくれているか』です。ICT機器を取り入れているかは、手段の一つに過ぎません。

例えばですが、1学期(前期)中間考査の時期も、このままでは休校となることがほぼ確実です。従って、通常であれば、1学期の初めに発表されるはずの成績の評価方法が現状では明確になっていないはずです。この部分は、今現在で学校が抱える大きな課題で、教員たちの頭を悩ます大きな種だと思います。

高校生の中には、あらゆる推薦入試を視野に入れてやってきた人も少なくないと思いますので、成績評価方法を早い段階で明確にしてもらわなければ、何km走ればよいかわからないマラソンのスタートをしているようなものです。また、仮に9月まで登校ができなかったケースまで視野に入れた議論を進めてくれているかなども着目すべき点であると考えます。
 

◆塾ごとの取り組み

塾に関しては、形式によって取り組み状況が異なります。集団形式の塾では、さすがに大人数を1つの教室に集めることができないため、少人数の授業に切り替えているところや、動画を録画し家庭に配信しているところが多いようです。

個別指導・少人数形式の塾に関しては、密にならないように、何とか実施しているところもあるようですし、大手個別指導塾では一斉にZoomでのオンライン化を図っているところもあります。オンラインでの個別指導は、教える側の能力と準備状況が顕著に現れます。毎月100時間ほどの個別指導をしている私ですら生徒の細かな表情の変化やレスポンスを見抜くのには、かなりの神経を使います。研修も行わずに、このような環境下で付け焼き刃にやっている授業で、クオリティが担保できるのかどうかは疑問です。個別指導の醍醐味は、生徒1人1人の現状を把握しながら、授業ごとに計画をマイナーチェンジし、オーダーメイドの授業を提供できるところにあるからです。

塾に関しては、今回のことがきっかけとして、あるべき姿に向かうと考えております。つまり、YouTubeで無料の動画がたくさんある中、いつまでも大きな箱を構えて、自習室の設備や客寄せパンダである講師の指導力をウリにしていた塾が淘汰される時代が前倒しになったと言えます。塾も講師も真っ当な実力者のみが評価され、残るべくして残るでしょう。

この章の最後になりますが、個人的に1番の懸念点は、全国模試の実施が困難であることです。大手予備校でも直近の模試を中止にしているところが多く、今年の受験生としては短期目標などのKPIが定めづらくなっています。特に浪人生に関しては、第三者による正確な定点観測をしてもらえるような、実力を可視化できる環境に身を置くことが大事になってくるでしょう。
 

◆ご家庭ごとの取り組み

二極化しているのは言うまでもありません。残念ながら、春休みの延長かの如く、夜更かしをして昼まで寝て、起きたと思ったらすぐにゲームをしているという生徒は少なくないようです。一方で、これをチャンスと捉え、部活も学校もないこの時期に毎日まとまった勉強時間を確保できている子もいます。一部は、親御さんが相当なプレッシャーをかけて、学校の時間割のように曜日と時間で勉強をする科目を決めて親御様が管理をしている熱心なご家庭もありました。

長年、たくさんのご家庭を見てきていますが、親御さんの管理での成功確率は極めて低く、お子様との間に相当な信頼関係が必要です。受験生に関しては、通う予定であった大手予備校を辞めて、当塾も含めた個別指導塾に変えているご家庭も多いようです。

 

休校期間中に、ご家庭で取るべき対策

前提として、休校期間=休みではないことを肝に銘じて下さい。

また、学校から出ている課題は、必要最低限であると考えていだければと思います。遠隔で出せる課題など、全生徒にやってもらいたい最低限のラインを抑えるのが関の山です。この期間は、お子様の現状に合ったカリキュラムを遂行し、遅れている人は借金を回収する・先へ進んでいる人は貯金をする大チャンスです。

では、具体的な対策についてお話します。

◆対策1

これは、塾長の細井が常日頃、言っていることですが、親の気持ちを代弁してくれる第三者を間に入れて管理を任せるのがベストアンサーです。

ほとんどのご家庭で、いつも以上に顔を合わせる頻度が多く、時間も長くなっていると思います。どれだけ仲の良い親子であっても、少なからずお互いがストレスに感じる部分は拭えないでしょう。にも関わらず、親御さんから『早起きをしなさい』『勉強をしなさい。』『部屋を片付けなさい。』などと、言われた日には、適切な親子の距離感でいられるはずがありません。言いたいことは、お子様と年齢が近しい、できればお子様が望む理想の進路を歩んでいるような第三者を通して伝えるのがベストです。  

◆対策2

学校同様の規則正しい生活を送らせましょう。朝学校に行く時と同じ時間に起きて、夜寝かせましょう。午前中に〇時間、お昼を食べて夕方までに〇時間、夜ご飯の後に〇時間と決めて勉強をさせましょう。オススメは、親御様が在宅ワークをしているのであれば、親御様が仕事をしている時間は、お子様も一緒に勉強をする時間にしてしまうことです。間違っても、子供に勉強をさせて、お母様はスマホゲームをしている、、、なんてことのないようにして下さい。

また、TVやゲームやSNSなどと、ながら勉強にならないように時間もケジメはつけさせたいところです。  

◆対策3

2では、時間のノルマを設定するようにとのお話をしました。

ここでは、単語でも問題集でも1日当たりの個数やページ数などをノルマ化することをオススメします。社会人で仕事をしている感覚であれば当然のことですが、目標は数値化しなければ意味を成しません。初めは少しでも良いので、習慣化することを目的とし、各科目のページ数や問題の個数を設定して下さい。そして必ず1日の振り返りを行うようにしましょう。1週間も続ければ、ノルマをやらない方がどこか気持ち悪い状態になります。  

◆対策4

良い機会です。目標や将来の話を真剣にしましょう。『高校生なのだから、自分の進路は自分で考えなさい!』では、教育放棄と言えます。話を聞いたり、一緒になって調べたり、その道に詳しい知人に話を聞く機会を設けるなど下さい。目標がしっかり定まれば自ずとやるべきことが見えてきます。

長くなりましたが、まとめます。

『やらない言い訳』を探し出したら、キリがないご時世です。自分自身が悲劇のヒロインであると訴えるのは自由ですが、必ず来ることになる受験に備え、着々と力をつけているライバルもたくさんいます。『〇〇のせいで』と『〇〇のおかげで』のどちらとなるかは、あなた次第です。

さて、最後にMEDUCATEから、告知です。

MEDUCATEは2015年の立ち上げ当初から、SkypeやZoomを用いて全国各地、また海外に留学中の生徒にオンライン授業を提供してきました。この春、大手予備校に申し込みをした人たちからも、不安だから短期だけでも見てもらえないか?と、ご相談を受ける機会がかなり増えています。正直に申し上げて、私を含む運営メンバーの仕事量は入会時期のピークを過ぎた今もなお、相当なものになっており、猫の手も借りたい状態なのですが。今回の想定外の教育危機に伴い、学校難民や塾難民となってしまい路頭に迷う受験生を応援するためにも、ここは我々がお助けできることはするべきだと考えました。

今回、期間限定ですが、自宅学習サポートプランをご用意させていただきました。

学年、文系理系を問わず受講が可能です。全プランでチーム教育を実践し、毎日の計画作成を行い、24時間いつでも質問が可能です。自粛期間中の学習に一切の不安は無くなるでしょう。本来、通塾生にしか行っていないサービスですが、短期的に、各科目のプロ講師や医学生に指導をしてもらえる、またとないチャンスだと思います。これを機に多くのご家庭の方々に業界屈指の実績とサポート体制を誇るMEDUCATEの教育をご体験いただければと思います。

ご興味を持たれた方は、下記までお問合せをいただければ、プランの詳細をご説明させていただきます。 最後まで、お読みいただきありがとうございました。

 

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