【医学部受験】現役医師が考える多浪生が合格できない8つの理由【その1】
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こんにちは、医学部受験塾MEDUCATE代表の細井龍です。
最近、多浪生の入会が多いので、多浪生(3浪以上)が多浪たる理由を複数回に分けて考察してみようと思います。少し厳しい内容かもしれません。
これまで見てきた多数の多浪生の特徴を独断と偏見でまとめます。
(東大理科3類などを目指して多浪している方は除きますけどね。)
以下の項目に該当する受験生は多浪する可能性を秘めているということですから、該当する場合は、改めましょう。
多浪生の特徴
1. 基本計算能力・国語力が低い(=解く、読むスピードが遅い)
2. 複数のタスクをこなすのが苦手
3. 頑固で自分のやり方を変えない
4. 予備校に真面目に通うことで成績が伸びると思っている
5. 自分流の勉強を続け、他人との比較や客観的評価を嫌う
6. 自分ができないことを認めない
7. すぐに言い訳をする
8. 親が金持ちで甘い
こんなところでしょうか。
まず1. 基本能力が鍛えられていない生徒さん、合格までが非常に遠いです。
計算能力や国語力と言ったベースの処理能力が低いと、どの科目を学習しても、学習、理解が共に遅く、試験の際にも、時間内に解き終わらない、計算ミスやケアレスミスを頻発するという事態に陥ります。
ライバルと比較して、基本能力が劣っていると、同じ時間学習しても学習効果が成績反映されにくく、偏差値の伸びが緩徐に、あるいは低迷してしまいます。
こう言った能力は小さい頃からの訓練の賜物でもあるので、『
中学受験世代の家庭には、すでに医学部受験は始まっています』と伝えているのです。
小さい頃から習慣的に公文やそろばん、中学受験の塾でそう言った能力を鍛えていると、おのずと自分の頭脳のギアの上げ方を習得するものです。
ですから、中高の偏差値と医学部の合格実績は正の相関関係にあるわけです。
基本計算能力と国語力の重要性
たとえ合格にとって遠回りだと思っても、
基本計算能力・
国語力はまず身につけるべき項目です。
浪人生でも「
百ます計算」からやらせる場合もあります。受験数学の計算では、「
数学の計算革命」などをしっかり時間を計測して、継続して続けることが肝要です。まずは
問題を解く際の頭のギアの最高回転数を上げること、エンジンで言えば
馬力を上げることです。それが
医学部合格に近く第一歩です。
国語力に関しても同様で、多浪する生徒の中には、漢字が苦手と言う子が非常に多いです。漢字が苦手というのは、要するに国語が苦手なのです。
「いや、医学部受験で国語使わないんですけど」
という多浪生の言い訳は聞き飽きました。
現在の課程では、全科目が日本語で文章が書いてあるはずです。日本語を使っている以上、国語力は全科目に共通して必要です。国語の問題が解ける解けないという安直な問題ではなく、英語では、和訳英訳する際に日本語を書かなければなりませんし、解答の訳文は日本語です。
『日本語で読んでも理解できません』とたまに生徒に言われますが、それでは英語で理解できるわけがありません。
数学でも、記述の解答を採点者にわかりやすく論理立てて書くには、国語力が必要です。理科も同様で、国語力が低ければ、問題文から汲みとれる情報量が減り、処理も遅くなり、解答も稚拙になってしまいます。
使わないからと言って侮ることなかれ、
国語の力は全ての基本なのです。先ほどのギアの最高回転数を上げるということにも直結してきます。
『天声人語』のススメ
では、欠けている国語力をどうやって身につけるべきか。
『受験まで他の科目の勉強もしなければならないのに国語力が、、なんて言われても』
という人に朗報があります。
朝日新聞の「天声人語」の英訳版を活用しましょう。
有料にはなりますが毎日配信されるため、定期学習には非常に効率的です。難しい単語もチラホラありますが、まず英語で読んでみて、それを日本語でも読んでみるだけで、漢字・語彙をバイリンガルで仕入れることができます。
そして洗練された文章を毎日読むことで、国語総合力を養います。
まずは、
人から得たアドバイスを素直にやってみる。そんなことが非常に大事だったりします。心当たりのある受験生の方々はぜひ参考にしてくださいね。残りの特徴についても、次回以降でお話していきます。
次回記事:
現役医師が考える多浪生が合格できない8つの理由【その2/複数のタスクをこなすのが苦手】
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著者プロフィール】
MEDUCATE代表/形成外科医/渋谷アマソラクリニック院長
細井 龍
渋谷教育学園幕張高校−千葉大学医学部卒
千葉大学医学部在学中から医学部受験指導に携わり、他塾で全く結果の出なかった生徒を独自のメソッドを用いて医学部などの難関大に何十
人と送り込んできたカリスマ講師。某大手個人指導塾で最高ランクのプロ講師を務めてきた。
授業内容の濃さには他の講師とは一線を画すものがあり、情熱的でかつ理論的、効率的な授業を行う。精神論や脳科学的勉強法にも造詣が深く、具体的な勉強だけでなく、学習内容をどう効率的に自分の使える知識に昇華させるかを伝えることに重きを置いている。
医業の忙しさもあり、直接持てる生徒の数が限られてきたため、MEDUCATEを設立し、後進の育成と指導メソッドのマネジメントに従事し、他塾では行えない最高の教育環境を作り上げることを目指している。