みなさん、ごきげんよう。数学講師の沖 元介です。 前回から、次年度の受験生へ向け、書かせていただいております。 前回記事はこちら→<沖式数学>センター試験対策①<数と式 / 集合と論理>    

高2生諸君!!

もう、あなたたちは受験生です!!

高2の3学期は、

高3ゼロ学期ですよ!!!!!!

  それでは第2弾『2次関数』と『図形と計量』について、書かせていただきます。   2次関数 数ⅠAの中では最重要単元であるのは間違いないでしょう。高校数学で要となる『関数』の土台を築く分野です。センター試験に限って言えば、ここ数年は非常にシンプルで軽い問題が主流となっているようです。   が、しかし、数Ⅱや数Ⅲと進んでいくと、様々な『関数』を扱う事になります。例えば、数Ⅱでは『三角関数』『指数関数』『対数関数』などが登場しますよね。 それらも見越して、しっかりとした土台を築けるようにしましょう。 以下、簡単な対策や勉強法についてです。   <対策1> 『関数』は、式とグラフの連動 が理解のカギとなります。端的に言えば、式を見てグラフを想像でき、逆にグラフを見て式を想像できることを指します。 この能力が備わっている生徒は、単なる暗記にはならず、解答に幅が出てきます。常に、どんなグラフになるのかを連想するクセをつけましょう。 レベルが上がると、解答に必要な部分(要素)のみのグラフまで描けるようになります。 目指せ!グラフマスター!!     <対策2> グラフを描く。読む。クセがついた生徒がぶつかる壁が未知数(文字)を含む関数ではないでしょうか。なんせ、未知数があるとグラフのイメージがしづらい(できない)ですから。   例えば、私は『 y = ax² + 2x + 3 』などを見ると、非常にストレスです。 『お前、どっち向きやねん!』などとツッコミたくなります(笑)   でも、この感覚で良いのです。「グラフを描かないと不安で不安で仕方ない。」と思えるぐらい、グラフに頼って良いのです。 その上で、『文字を含むこと』を言い換えると、『場合分け』を要する問題ということになります。   文字を含む関数の見方は、大きく2パターンです。 1)関数に未知数(文字)が含まれる 2)定義域に未知数(文字)が含まれる   これらを、完全に理解するためには、 場合分けの個数と同じ数だけグラフを描くこと です。 やっぱりグラフ・・・そうです。関数とグラフは切っても切れないものなのです。     <対策3> ここまで、関数とグラフのことを話し続けていますが・・・ しつこいようですが・・・ここでもグラフのお話です。   いきなりですが・・・ 僕の浪人生のクラスでは第2講目に2次関数の導入ですが、スタートと同時に次の2次方程式を板書して、何に見えますか?と問います。 『 x² + 2x – 3 = 0 』   → 「2次方程式!」 →「 x= -3 , 1 !」 などの答えが多く返ってきます。   私は、「今日からこの式を y = x² + 2x = 3 y = 0 ( 軸 ) の交点を表す式であると見て下さい。」と伝えます。 この感覚が、『方程式』『不等式』や後に出てくる『解の配置問題』の正しい理解に繋がります。     《 図形と計量 》 初めて、sin θcos θ が出現してくる単元です。 前半は、式の変形や方程式を解くなど計算メインの分野。 後半は、『正弦定理』や『余弦定理』などを利用する図形メインの分野となります。   数Ⅱの『三角関数』に繋がる非常に重要な単元ですので、本質の理解を要する単元です。 以下、簡単な対策や勉強法についてです。     <対策1> まずは、『 sin 30º は?』や、『 cos 45º は?』など、有名角と言われる三角比の値を即答できる ようになることが先決です。 先の問題を解いた際に、ここで時間を使ってしまうと、問題の本質を理解する妨げとなってしまいます。また、後に『方程式』『不等式』を解く際にも重宝する、”単位円“ の活用にも慣れて欲しいところです。     <対策2> 計算分野には、様々な公式と呼ばれるものが出現します。しかし、これらの多くは導くことが可能で、何度か自分で導いておく、もしくは単位円との連動を図っておく ことをオススメします。   忘れた場合は、最悪作れる!という安心感と、作っているうちに印象に残り、むしろ忘れにくくなるという利点があります。     <対策3> 図形分野の勉強には、まずは図を大きく描き、角度や長さを書き込んでいくことをオススメします。問題を作成した側の意図を汲むことができるようになるからです。   出題者は、なぜこの設定をしたのだろう?という視点で問題を見ることが重要です。加えて、この分野には、中学生で習う『幾何』や数A『図形の性質』などの知識を使うとスマートな解答が可能となる場合があります。『相似な三角形』や、『トレミーの定理』などは良く出る例の一つです。     第2弾は、こんなところでしょうか? 今後の勉強の参考になれば幸いです。   次回、第3弾は、『データの分析』『場合の数 / 確率』について書かせていただきます。  
【著者プロフィール】 沖 元介 (MEDUCATEエグゼクティブ講師)プリント MEDUCATE経営管理 & エグゼクティブ講師 大妻中野中学高等学校 数学講師 早稲田塾 数学講師 増田塾 数学講師 Navio 数学講師 (植草学園 / 千代田女学園 / 市立松戸高校) 個別教室のトライ 数学講師 SBI大学院大学 経営管理研究科 アントレプレナー専攻 在学中 ※都内の学校や塾で数学を指導する。『数学を教えるのではなく数学で教える』を信条とし、その傍らで、大学院大学にてMBA取得を目指し勉強中。教育×経営学の可能性を模索中である。