では、古文に取り組む上で、最も気をつけるべきことはなんでしょうか?
それは、「古文=現代語」という概念から離れることです。
現代語というのは、我々が普段使っている日本語のことを指します。古文は一見すると日本語なので、全く勉強しなくてもなんとなく読めてしまいます。しかし、設問で問われることの多くはこの”なんとなく”の部分なのです。 例えば、『あたらし』という古文単語があります。意味はわかりますか? これを「新しい」という意味で考えてしまった時点で、間違いです。 『あたらし』は、「もったいない、惜しい」を表します。 ※「新しい」は『あらたし』です。 古文を読む上で、重要古文単語は欠かすことはできません。 重要古文単語は、現代語と意味が異なるから、”重要”古文単語なのです。 重要古文単語を現代語的に解釈してはいけません。英語と同じように単語の意味には、注意を払わなければならないのです。 受験において必要な古文単語は、 1)センターレベルでおよそ300語、 2)MARCH上位〜早稲田・国公立2次レベルでは500〜600語です。 センター試験の大問3(古文)の問1に代表される傍線部和訳問題では、必ずといっていいほど重要古文単語が含まれていて、古文単語の意味で選択肢が絞ることができます、 読解の上でも、問題を解く上でも、重要古文単語は不可欠です。 まずは、古文=現代語という概念を捨てて、”なんとなく”古文を読むことをやめ、重要古文単語を学ぶことから始めましょう。 次回は、古典文法の基礎である動詞の活用についてお話しします。【著者プロフィール】 丸山 由朗 ( MEDUCATEエグゼクティブ講師 ) 上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒 大学在学中にブラジルへ留学し、その間にボリビア・ペルー・チリ・アルゼンチンを一人旅で巡った経験を持つ。現在、英語/世界史講師として活躍しているが、ポルトガル語の方が得意であるという噂がある。